【技術資料】金属製ふるいの洗浄方法と目詰まり除去

いつも弊社製ふるい振とう機をご使用いただきまして、ありがとうございます。初めてふるい振とう機をご使用になるエンドユーザー様からお問い合わせいただく内容として、ふるいの洗浄方法について、またある程度の使用経験のあるエンドユーザー様からは、試料である粉粒体によるふるい面への目詰まりの取り除き方について質問をいただくことがあります。

そこで、ここでは日本産業規格JIS Z 8815「ふるい分け試験方法通則」を参考に、ふるいの洗浄方法と目詰まり除去について整理してみました。なお、このJIS Z 8815の規格は、そもそも「粒径分布を測定するために行うふるい分け試験方法」に関して書かれており、ふるいの洗浄方法または目詰まり除去について、比較的、丁寧に書かれている資料と言えるかもしれません。

金属製ふるいの洗浄方法

金属製ふるいの洗浄方法
ふるい網面に試料(主に微粒子)や油分が付着することがあります。こうした金属製ふるいを洗浄したい場合、どのようにすするのが良いとされているのでしょう。JIS Z 8815「ふるい分け試験方法通則」には「ふるいの保守と点検整備」という項目があり、中性洗剤を用いて水洗いをしても良いと書かれています。水洗い後は100℃以下の乾燥機を用いて、乾燥させると良さそうです。また他の洗浄方法として、圧縮空気や超音波洗浄機の使用も言及されています。

金属製ふるいの目詰まり除去

金属製ふるいの目詰まり除去
ふるい振とう機を使用してふるいを行うと、ふるい網に試料が目詰まりすることがあります。このような場合は、JIS Z 8815では専用の目詰まりブラシ(以後、弊社呼称:ふるい掃除用ブラシ)を使用して物理的に目詰まり粒子を除去する方法が紹介されています。

ふるい掃除用ブラシの使用には、まずは目詰まりが生じているふるいの目開きを確認し、適切なふるい掃除用ブラシを選定する必要があります。なお弊社では、該当規格に準じてブラシ毛径の異なる4種類のふるい掃除用ブラシをご用意しております。

ふるい掃除用ブラシ(4種類)
・目開き:53μm以下用・ブラシ毛径:φ0.2mm
・目開き:63~196μm用・ブラシ毛径:φ0.3mm
・目開き:125~425μm用・ブラシ毛径:φ0.4mm
・目開き:500μm用・ブラシ毛径:φ0.5mm

適切な詰まり除去ブラシ(弊社呼称:ふるい掃除用ブラシ)を選んだら、いよいよ目詰まり除去を行います。目詰まりしていた試料を確実に回収したい場合は、トレイ等を良いでしょう。目詰まりしているふるいを逆さまにして、つまりふるい面が上になるように持ち、ふるいの裏面にブラッシングを行います。ブラッシングの際には、網目の配列方向に沿って行うようにしましょう。くれぐれも網面を強く押さえたりなどして、ふるい面に損傷を与えないように注意してください。

ふるい掃除用ブラシ

弊社のふるい掃除用ブラシ(JIS呼称:目詰まりブラシ)の製品番号や価格等については、各種ふるい振とう機の「消耗品・関連部品」のページ内の「関連部品一覧」をご覧ください。
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参考文献

JIS Z 8815(1994)「ふるい分け試験方法通則」

【技術資料】試験用ふるいに装入する試料量の目安

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