【技術資料】カサ密度測定器の測定容器の校正手順

定容積法でカサ密度測定器をご使用の多くのエンドユーザー様は、定期的に測定容器の校正を行われております。弊社では主にASTM B873-21規格を参考に、下記の手順で校正(calibration)を実施しております。

使用する備品
・測定容器(カサ密度測定用)
・カバーガラス
・電子天秤(校正済)
・温度計(校正済)
・純水
・水の密度表(水温と密度の関係)

カサ密度測定器の測定容器の校正手順

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準備

洗浄・乾燥させた測定容器カバーガラス電子天秤(校正済)で風袋引きを行います。
例)100 mL 測定容器

容器を純水で満たす

純水を測定容器から溢れる程度に注ぎ入れ、気泡が無いことを確認しカバーガラスで蓋をした後、測定容器及びカバーガラスの水滴を取り除きます。

容器内の純水の秤量

カバーガラスで蓋がされ、純水で満たされた測定容器を、先程の風袋引きされた電子天秤(校正済)で秤量します。この際の秤量値をここではW(g)とします。
例)W=99.87 g

水温の測定

温度計(校正済)を用いて、測定容器内に満たされた純水の水温を測定します。
例)水温=20.0℃

測定容器の体積値の算出

測定された水温における水の密度値を表(表1.水の密度)から求め、この値をここではρ(g/cm3)とします。/ρによって測定容器の体積値を算出します。
例)ρ=0.9982 g/cm3(水温=20.0℃)
例)W/ρ=100.05 mL

当社規格に基づく合否判定

算出された測定容器の体積値が当社の規定している体積値の範囲内であるかを判定します。
例)当社規格:100±0.5 mL(判定値:100.05 mLの場合は合格)

校正証明書の発行

上記の校正手順を経て、体積値が当社の規定内であれば合格として校正証明書を発行します。

参考文献

ASTM B873-21「Standard Test Method for Measuring Volume of Apparent Density Cup Used in Test Methods B212, B329, and B417」

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