【技術資料】ふるい振とう機VSS-200Sの振幅・振動周波数・振動強度
表題:ふるい振とう機VSS-200Sの振幅・振動周波数・振動強度

概要:エンドユーザー様が扱われている固有の粉粒体試料の特性と達成したいふるい分けの状態によって、ふるい振とう機の仕様の調整が多くの場合において必要です。調整または特注のために、弊社のふるい振とう機VSS-200Sの標準の仕様(振幅・振動周波数・振動強度)をご案内いたします。なお、振動の大きさを表す指標として、「振幅(変位)」、「振動周波数(速度)」、「振動強度(加速度)」の3つの指標が一般的に用いられているようです。これらの測定結果が、エンドユーザー様が達成されたいふるい分けの一助になれば幸いです。
キーワード:VSS-200S・振幅・振動周波数・振動強度
VSS-200Sの振動周波数

弊社製のふるい振とう機VSS-200Sでは本体前面の目盛により、搭載モーターの周波数の調整が可能です。目盛を0(ゼロ)から10に調整することで搭載モーターの周波数が大きくなり、搭載モーターから生じるふるいの「振動周波数(速度)」の値も大きくなることが示されています。なお、振動周波数の測定は目盛が0(ゼロ)での振動周波数を38Hz程度に設定することで、小さい振動周波数において生じる共振の影響が出ないように装置の設計を行っています。
ふるい振とう機VSS-200Sの台座部分を測定ポイント(縦・横)として行い、測定機は下記のものを使用。
・汎用振動計:VM-83
・圧電式加速度ピックアップ:PV-90B(リオン株式会社製)
・オシロスコープ
VSS-200Sの振幅・振動強度
から最大6段のふるい装着.jpg)
ふるい振とう機VSS-200Sに搭載されたモーターの振動により、ふるいには同時に「縦(垂直方向)振動」と「横(水平方向)振動」が生じます。「縦(垂直方向)振動」と「横(水平方向)振動」のそれぞれの振動について、ふるいを一切装着しない「無負荷」状態とふるいを1段から最大6段まで装着した「1段」から「6段」での目盛ごとの「振幅(変位)」と「振動強度(加速度)」を以下に示します。
VSS-200Sの振幅

振幅は、「横(水平方向)振動」より「縦(垂直方向)振動」の方が大きく、支配的であることが示されます。なお、目盛(つまり振動周波数)の変化により、振幅には全般的にさほど大きな変化がないことがうかがえます。また「縦(垂直方向)振動」では、ふるいの段数が大きくなるにつれて振幅が小さくなる一方、「横(水平方向)振動」では、ふるいの段数(無負荷を除く)が大きくなるほど振幅が大きくなっていることが示されます。
参考測定結果
・縦方向(垂直方向)の目盛0(ゼロ)から10での振幅
無負荷:約2.7 mm、6段:約1.8 mm
・横方向(水平方向)の目盛0(ゼロ)から10での振幅
1段:約1.2 mm、6段:約1.7 mm
VSS-200Sの振動強度

振動強度も振幅と同様に「横(水平方向)振動」より「縦(垂直方向)振動」の方が大きく、支配的であることが示される一方で、振幅とは異なり、目盛が0(ゼロ)から10になる(つまり振動周波数が大きくなる)に応じて振動強度が増加していることがうかがえます。また「縦(垂直方向)振動」では、ふるいの段数が大きくなるにつれて振動強度が小さくなる一方、「横(水平方向)振動」では、ふるいの段数(無負荷を除く)が大きくなるほど振動強度が大きくなっていることが示され、振幅と同様の傾向が示されます。
参考測定結果
・縦方向(垂直方向)の目盛0(ゼロ)での振動強度
無負荷:約65 m/s2、6段:約41 m/s2
・縦方向(垂直方向)の目盛10での振動強度
無負荷:約130 m/s2、6段:約85 m/s2
・横方向(水平方向)の目盛0(ゼロ)での振動強度
1段:約30 m/s2、6段:約40 m/s2
・横方向(水平方向)の目盛10での振動強度
1段:約58 m/s2、6段:約85 m/s2
まとめ
【振動周波数(速度)の調整が可能】
・VSS-200Sの目盛(0~10)により搭載モーターの周波数を調整することで、ふるいの「振動周波数(速度)」の調整(約38~58Hz)が可能である
・目盛(つまり「振動周波数(速度)」)の変化による影響は「振幅(変位)」においては大きくない一方、「振動強度(加速度)」は「振動周波数(速度)」の増加により大きくなる
【2つの振動方向】
・搭載モーターの振動により生じるふるいの振動には「縦(垂直方向)振動」と「横(水平方向)振動」が同時に生じる
・ふるいに生じる振動は「振幅(変位)」及び「振動強度(加速度)」において「縦(垂直方向)振動」が支配的である
【ふるい段数(負荷)による影響】
・「縦(垂直方向)振動」では、ふるいの段数(負荷)が大きくなるにつれて「振幅(変位)」及び「振動強度(加速度)」が小さくなる
・「横(水平方向)振動」では、ふるいの段数(無負荷を除く)が大きくなるにつれて「振幅(変位)」及び「振動強度(加速度)」が大きくなる