【技術資料】活性炭の充填密度測定 JIS K 1474
活性炭の充填密度測定方法
表題:活性炭の充填密度測定 JIS K 1474
概要:JIS K 1474(2014)の「活性炭試験方法」の一部として言及されている充填密度を参考に、下記3つの充填法に整理して紹介しています。
・手動充填法
・自動充填法
・粉末充填法
本ページはあくまで規格理解のために作成しております。実際のご使用の際には、参考文献に記載されている規格の原本をご活用くださいますようお願い致します。
キーワード:活性炭・充填密度測定・JIS K 1474
手動充填法
JIS K1474(2014)「活性炭試験方法」には充填密度の項目があり、装置、器具、操作、計算等が紹介されています。ここでは、規格を参考にして、活性炭の充填密度測定を3つのタイプに整理してご紹介しています。
・手動充填法
・自動充填法
・粉末充填法
上記のいずれの測定方法において、試料準備、試験操作、秤量、計算が必要な手順として整理することができるでしょう。
手動充填法による活性炭の充填密度測定の手順の概要をご紹介します。
まず試料準備として、任意量の活性炭試料を乾燥させます。充填密度測定の専用の容器(容積 V mL)に試料を入れていくのですが、ここで容器に対して5分の1程度ずつ入れては容器を叩くという作業を繰り返しながら試料を加えていくようです。専用の容器は容器上部の筒状部分が取り外せるようになっているため、この部分を取り外すと試料の盛り上がり部分が現れます。盛り上がった部分を水平に削り取り、再び試料を乾燥させた後に、試料の質量(S g)を秤量し、S/Vの計算により充填密度B(g/mL)を算出するというもののようです。
自動充填法
次に、自動充填法による活性炭の充填密度測定についてご紹介します。
試料準備は、先ほどの手動充填法と同様に試料を乾燥させます。その後、試験操作としては充填密度測定装置を使用します。試料の供給量が調整可能な装置を用いて、試料を充填密度測定容器であるメスフラスコに充填していきます。たとえばメスシリンダーの100mLの標線に従って、試料の充填を完了させた後、再び試料を乾燥させ、手動充填法と同様に試料の質量の秤量後、計算により充填密度の値を算出します。なお活性炭試料の粒子径によって、充填密度測定容器であるメスシリンダーも適したものを選ぶことができ、試料供給量も適切なものを選択することができます。
粉末充填法
粉末用充填法による活性炭の充填密度測定では、これまでご紹介した手動充填法、自動充填法とは試料準備から異なります。任意量ではなく15gの試料を準備し、乾燥させ、乾燥後の試料の質量(S g)を秤量します。秤量後の試料を自動充填法で使用した装置を用いて、充填密度測定容器であるメスシリンダーは20、25、50、100 mLの4つの容積の異なるものの中から適切なものを選ぶことになります。適切なメスシリンダーと適切な試料供給量に設定された装置を用いて、全量をメスシリンダーに充填させ、試料が充填された容積(Vs mL)を読み取り、S/Vsの計算により、充填密度B(g/mL)を算出するようです。
参考文献
JIS K1474(2014)「活性炭試験方法」