【技術資料】JIS Z 2502 流動度測定法の測定方法

センサー付きで「One操作」で完了!

表題:JIS Z 2502 流動度測定法の測定方法
概要:日本産業規格JIS Z 2502に掲載されている流動度測定法の測定の手順について紹介するとともに、測定の開始と終了の判定をセンサーと接続したタイマーを用いることにより、人による誤差を防ぎながら、より精度良く行える流動度測定器を紹介
キーワード:流動度・JIS Z 2502・センサー付き

流動度測定法の概略


日本産業規格JIS Z 2502「金属粉- 流動度測定方法」では、測定の原理、装置の構成に加え測定方法が掲載されています。測定前の試料の準備としては、200g以上の試料から50g±0.1gに秤量した3つの試料を準備します。準備した試料をオリフィスと呼ばれる漏斗状に成型された金属部に充填し、すべての試料が流れ出る時間を計測します。
ここでは、測定手順を簡略化し、【STEP1】試料充填、【STEP2】測定開始、【STEP3】測定終了とします。

JISに記載されている流動度測定方法の測定方法


JIS Z 2502:2020の第8項測定方法では3種類の方法が記載されています。

A. 指シャッター

【STEP1】
オリフィスの出口を指で塞いだ(A1)後に、試料を充填(A2)します。
【STEP2】
オリフィスを塞いでいた指を離し、出口を開放すると同時に、0.1秒の精確さで測定できるタイマーをスタートさせます(A3)。
【STEP3】
目視により、オリフィスから最後の試料が離れた瞬間にタイマーをストップ(A4)し、0.1秒単位で測定結果として記録します。
この方法ではシャッター代わりに指でオリフィスの出口を塞ぐため「指シャッター」と、ここでは呼ぶことにします。

B. 機械シャッター

【STEP1】
オリフィスの出口を機械式のシャッターで塞いだ後に、試料を充填(B1)します。
【STEP2】
オリフィスを塞いでいた機械式のシャッターを離し、出口を開放すると同時に、0.1秒の精確さで測定できるタイマーをスタートさせます(B2)。
【STEP3】
目視により、オリフィスから最後の試料が離れた瞬間にタイマーをストップ(B3)し、0.1秒単位で測定結果として記録します。
この方法では機械式のシャッターでオリフィスの出口を塞ぐため「機械シャッター」と、ここでは呼ぶことにします。

C. シャッターなし

【STEP1】【STEP2】
オリフィスの出口を開放したまま、試料を充填すると同時に、0.1秒の精確さで測定できるタイマーをスタートさせます(C1)。
【STEP3】
目視により、オリフィスから最後の試料が離れた瞬間にタイマーをストップ(C2)し、0.1秒単位で測定結果として記録します。
この方法ではオリフィスの出口を塞ぐ指または機械式によるシャッター機能が必要ないため「シャッターなし」と、ここでは呼ぶことにします。

One操作で完了!センサー付きJIS Z 2502流動度測定器による測定方法


前述した通り、ここで呼ぶ「A. 指シャッター」では(A1)から(A4)の4つの操作が必要になります。機械式のシャッターが取り付けられた「B.機械シャッター」にすることで(B1)から(B3)の3つの操作になります。さらに「C. シャッターなし」では(C1)と(C2)の2つの操作になります。
ただし、いずれの3種類の方式では、指シャッターの開放、タイマーのスタート、目視による測定終了の判定、タイマーのストップなど測定者による誤差が懸念されます。

商品コード【30】センサー付きJIS Z 2502流動度測定器では、オリフィスの出口にセンサーを取り付けることにより、シャッターを必要とせず、センサーによる測定終了の判断を行うとともにタイマーのスタートとストップを行います。これにより測定者は試料充填のOne操作で測定を完了できます。

参考文献

経済産業省・日本産業規格(JIS)
日本規格協会

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