【基礎知識】流動性に関連する5つの測定

流動性に関連する測定と目安値

流動性に関する測定と目安値
粉粒体の流れやすさを数値で理解する方法として「Caarの流動性指数」がよく知られています。1965年にR.L.Carr(カー)氏が提唱し、粉粒体の排出時の流れやすさを表した指数で、英語ではFlowability Indexと呼ばれているようです。5種類の測定値(安息角・圧縮度・スパチュラ角・均一度・凝集度)を用いて簡単に流動性指数を求めることができます。

ここでは「Caarの流動性指数」を単純化してまとめてみました。
5種類の測定から得られる値ごとに、流動性の程度を7段階(1. 最も良好・2. 良好・3. まぁ良好・4. 普通・5. あまり良くない・6. 不良・7. 非常に悪い)で理解できるように整理してみました。なお、7段階の流動性の程度のうち「5. あまり良くない」・「6. 不良」・「7. 非常に悪い」においては、架橋防止のための何らかの対策が必要になると考えた方が良さそうなようです。

たとえば「凝集性」の測定値が6%を以上になると、ホッパー内部等で架橋が生じる可能性が高まると考えられ、何らかの架橋防止対策を講じる必要がありそうです。
このページでは5種類の測定値のうち「安息角」と「圧縮度」について整理していきましょう。

2種類の安息角

2種類の安息角
参考文献としてご紹介している書籍「わかる!使える!粉体入門」によると、安息角と呼ばれる測定は少なくとも2種類があるとされています。
安息角と言えば、粉粒体を自由落下させて平板上に形成される粉粒体の山の裾野部分の角度のことと思われる方も多いでしょう。確かに、形成された山の裾野の角度も安息角で間違いないのですが、粉粒体を円筒容器に入れ、回転させた際に形成される傾きの角度も「回転円筒容器内に形成される安息角」として表現されています。ちなみに弊社では、この2種類の角度の混乱を避ける目的で、「平板上に形成される安息角」を単にそのまま安息角と呼び、「回転円筒容器内に形成される安息角」を流動表面角と呼ぶようにしています。

いずれにしろ安息角の測定値が35°以下であれば、流動性の程度としては「1. 最も良好」「2.良好」であり、架橋防止対策の必要性は高くはないようです。逆に安息角の測定値が46°以上になると、流動性が悪くなり、何らかの架橋防止対策が必要となるようです。


密と疎のカサ密度値から圧縮度を算出

密と疎のカサ密度値から圧縮度を算出
流動性を数値化する測定として、圧縮度の測定も含まれています。圧縮度とは、粉粒体の密充填カサ密度(ρC)と疎充填カサ密度(ρL)の2つの測定値から算出されます。カサ密度の値と流動性がなぜ結びつくのか?と感じる方もいるでしょう。流動性が高い粉粒体は、疎充填、つまり自然に容器に充填するだけで粉粒体同志の隙間にもスルスルと流れて、空間を埋めるため疎充填カサ密度の値が大きくなりやすいと考えられます。

圧縮度は、(ρC – ρL)/ρCの百分率で表され、疎充填カサ密度(ρL)の値はマイナスが付いて、分母ではなく分子に表記されます。このため、ρLが大きくなれば、全体としての圧縮度は小さくなり、圧縮度が小さいほど流動性が高くなると理解できます。

いずれにしろ圧縮度の値が15%以下であれば、流動性の程度としては「1. 最も良好」「2.良好」であり、架橋防止対策の必要性は高くはないようです。逆に圧縮度の値が26%以上になると、流動性が悪くなり、何らかの架橋防止対策が必要となるようです。


参考文献

書籍「活性炭ハンドブック(原書 Activated Carbon )」林 昌彦・川下 由加 訳
WEBサイト「カーの流動性指数」一般社団法人粉体工学会

Contact

お問い合わせ

お気軽にお問合せ下さい

TOP